理科が苦手で授業についていけない、テストで理科の点数が低くて足を引っ張っている、高校入試もあるしどうしよう……
中学生ならそんな悩みを抱えている人も多いですよね。
しかしひと口に「理科が苦手」といっても、理科には4つの分野があるので、自分はどの分野が苦手なのかを理解して対策をすれば、苦手意識も消えていきますよ!
この記事では、元中学校教員が理科の苦手を克服して好きになるための方法を詳しく解説します。
勉強の仕方がわかれば成績もアップして、理科の勉強が必ず楽しくなりますよ。
中学校の理科 4つの分野
中学生が理科で学習する4つの分野とは、
- 生物(植物、動物など)
- 地学(大地、天気、天体など)
- 化学(物質、化学変化、イオンなど)
- 物理(光、電気、力など)
です。
「生物は得意だけど化学は苦手」のように、人によって得意不得意はさまざまです。
各分野の勉強法を知って苦手をなくすことで、理科全体の成績アップにもつながります。
それでは各分野の勉強法を紹介していきますね。
生物
生物のポイントは、重要語句と図をセットで覚えることです。
生物の分野では、動植物の分類や構造、ふえ方など、名称や事象を覚えることが多いですが、言葉だけを覚えても問題を解くことはできません。
例えば「単子葉類」という重要語句を覚える場合、教科書には「1枚の子葉」「ひげ根」「散らばった維管束」「平行脈」といった単子葉類の特徴をまとめた図が必ず一緒に載っています。
「単子葉類」という言葉と一緒に、それらの図や言葉もセットで覚えることを習慣にしましょう。
関連する図と一緒に覚えることで、一問一答のような問題に加えて「単子葉類の特徴を説明しなさい」といった記述問題にも対応できるようになります。
地学
地学のポイントは、関連する語句をまとめて覚えることです。
地学の分野ではさまざまな自然現象に関する事柄を覚えますが、1つ1つの語句をバラバラに覚えていってもなかなか定着しません。
例えば「火成岩」「火山岩」「深成岩」という語句をバラバラに覚えても、まぎらわしくてすぐに忘れてしまいます。
「火成岩は火山岩+深成岩のこと」
「火山岩→斑状組織、深成岩→等粒状組織」
のように、関連する語句はまとめて覚えるように意識しましょう。
写真も見てみると特徴が分かりやすいですね。
関連語句が頭の中で整理できていると、図から読み解く問題や比較問題などにもしっかり対応できるようになります。
化学
化学のポイントは、計算やグラフの読み取りに慣れることです。
化学の分野では、生物や地学のように重要語句を覚えることに加えて、密度や濃度の計算や、物質の変化に関わるグラフなども多く出題されます。
計算やグラフの読み取りは、問題を解いて慣れていくことが大切です。
教科書の例題や、学校で配布される問題集の問題を3回以上解いてみてください。
すると、似たような計算やグラフが何度も出てくることに気づくでしょう。
テストでも数字が違うだけで同じような問題が出されることがほとんどですので、教科書や問題集の問題が解けるようになれば、テストでもきちんと点数がとれるようになりますよ。
物理
物理のポイントは、法則や公式を使う問題パターンに慣れることです。
物理の分野は暗記することよりも、電気や力などの法則に当てはめて考えたり、公式を使って計算で答えを出したりすることが大切になります。
それぞれの法則や公式の使われ方には必ずパターンがあります。
例えば「フックの法則」なら、ばねののびは加えた力に比例するので、比例のグラフかバネの長さの図を用いた問題が出される場合がほとんどです。
化学と同じように、教科書や問題集を繰り返し解く中で、それぞれの法則や公式の出題パターンをつかんで慣れておきましょう。
理科が苦手!を克服する方法 まとめ
・生物は、重要語句と図をセットで覚える
・地学は、関連する語句をまとめて覚える
・化学は、計算やグラフの読み取りに慣れる
・物理は、法則や公式を使う問題パターンに慣れる
人によって苦手分野もあれば得意分野もあるはずです。
得意な分野は楽しんで、苦手な分野は勉強法を見直して力をつけていきましょう。
「できた!」の積み重ねで理科の勉強が楽しくなり、好きになっていきますよ。
あや先生(理科)