「古文が苦手だ。」
「勉強法がわからない。」
「テストで点が取れない。」
国語で古文を学ぶなかで、このような悩みをお持ちではありませんか?
中学校で学ぶ古文は、覚える内容が限られており、内容もそれほど難しくないため、コツさえ掴めれば誰でも得意にできる分野です。
しかし、中学生にとっては初めて学ぶ内容のため、勉強法がわからず苦手になってしまう人もいます。
高校では古文が一気に難しくなるため、中学校時代に苦手を作らないことが重要です。
この記事では、もと中学校の国語教員の経験をもつ私が、古文のコツを紹介します。
ここでは、国語で古文が苦手だと悩む中学生に、以下のポイントを解説します。
・必ず押さえるべき古文の基礎知識
・古文のおすすめ勉強法
それではさっそくいきましょう。
必ず押さえるべき古文の基礎知識
まず、中学生が必ず押さえるべき古文の基礎知識が3つあります。
それは
「歴史的仮名遣い」
「省略」
「古文単語」
です。
それぞれを解説します。
歴史的仮名遣い
1つ目は「歴史的仮名遣い」です。
「歴史的仮名遣い」とは古文で用いられる仮名遣いのことで、中学生が古文の授業で最初に習う内容です。
たとえば、「にほひ」を「におい」、「てふてふ」を「ちょうちょう」と読むように、古語と現代語の表記のズレを一定のルールにしたがって読んでいくものです。
歴史的仮名遣いがわからないと古文が読めませんので、必ず押さえましょう。
省略
2つ目は「省略」です。
古文ではしばしば主語や助詞などが省略されます。
省略があるため、「誰が」「何を」したのかがわからなくなりがちです。
古文を読む際には、「誰が」「何を」したのかを押さえながら、省略がないかを意識して読むようにしましょう。
古文単語
3つ目は「古文単語」です。
古文では、英語の英単語のように、古文単語(古語や古語単語とも)と呼ばれる古文特有の単語が出てきます。
中学校では注がつけられていることが多く、わざわざ覚えなくても乗り切れる場合もありますが、高校になると一気に覚えなければならない古語が増えます。
よく出るものは今のうちから覚えていくことをおすすめします。
古文のおすすめ勉強法
次に、古文の勉強法を紹介します。
ポイントは、上記に挙げた必ず押さえるべき基礎知識を定着させるように勉強することです。
おすすめの勉強法には
「音読」
「省略を補いながら読む癖をつける」
「古文単語は「古今異義語」と「現代では使われない古語」に注意して覚える」
の3つがあります。
音読
古文で最もおすすめの勉強法は「音読」です。
古文を声に出して読むことで、歴史的仮名遣いに慣れることができるからです。
古文の勉強では、まず文章を3~5回は音読しましょう。
歴史的仮名遣いが使われている箇所に印をつけながら読むのも効果的です。
省略を補いながら読む癖をつける
古文を読む際には「省略を補いながら読む」ことも意識しましょう。
たとえば、以下では省略された主語や助詞などを補いながら読むことがポイントになります。
・主語の省略
(例)あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。
[翁(おじいさん)が不思議に思って、近寄って見てみると、筒の中が光っている。]
・助詞の省略
(例)女、答へていはく…[女が答えて言うには…]
古文単語は「古今異義語」と「現代では使われない古語」に注意して覚える
古文単語を覚える際は、
「現代と意味の異なる古語(=古今異義語)」と
「現代では使われない古語」
を意識すると覚えやすいです。
「古今異義語」には、
「あやし(不思議だ/みすぼらしい)」
「ありがたし(めったにない)」
「いたづら(無益)」
「うつくし(かわいらしい)」
などがあります。
「現代では使われない古語」には、
「いと(非常に、とても)」
「いみじ(程度がはなはだしい)」
「つれづれなり(することがない)」
などがあります。
中学校では覚えなければならない古文単語は多くはありませんが、高校になると一気に数が増えるので今のうちに効果的な覚え方を実践してみましょう。
古文が得意になる勉強法 まとめ
・必ず押さえるべき古文の基礎知識は、「歴史的仮名遣い」「省略」「古文単語」です。
・古文のおすすめ勉強法は、「音読」「省略を補いながら読む癖をつける」「古文単語は「古今異義語」と「現代では使われない古語」に注意して覚える」です。
今回ご紹介した古文のコツを実践するだけで、古文が得意になりますよ。